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熱血先生図鑑

  • 宿毛工業高校から転任し、現在機械科で1年生から3年生までの講義と実習を担当している。クラブ活動での自動車工作部に情熱を注ぎ続け、様々な全国大会に出場している。今年は東京ビッグサイトで行われる「高等学校鉄道コンテスト」に挑戦するそうだ。

  •  チャレンジから学ぶ体験はかけがえのないものです。今年は乾電池で走る自作車レースへ出場しようと生徒に持ちかけました。「やったことないし、できません」としりごみしているところを「ほんならやってみたらできるかもしれんね」とけしかけたりしながらチャレンジは始まります。一つ、また一つと課題を克服していくと「できるかもしれん」と思い始めるもので、次第に楽しくなり、自主的に動き始めるのです。いよいよ大会当日、会場に集まった数百校のチームの熱気を肌で感じ、自分たちも「絶対優勝するぞ!」とボルテージは最高潮!結果は総合20位と大健闘でした。初めてのことに挑戦する楽しさと全国の壁の高さを実感する貴重な経験となったようです。自分を成長させるためにも、手に入れたい結果に徹底的にこだわってみる。そして自分なりに勇気を出して努力するという体験が大切ですね。

  •  生徒の史上最高傑作は?と聞かれたら、迷わず『高知の路面電車10分の1模型』と答えます。今の自動車工作部の原点となった作品で、この時も「まあ作ってみよう」というスタートでした。まずは電車の寸法調べです。電停に停まっている電車を生徒たちが急いで測っていると「おまんらなにしゆうがで」と車掌さん。事情を聞いた車掌さんは車庫へ案内してくれ、自由に測らせてくれました。完成した模型は私たちの想像をはるかに超える精密さで、新聞にも取り上げられるほどでした。数日後、その噂を耳にした土佐電気鉄道の社長さんが見せてほしいと学校に来てくれました。恐縮しながら生徒たちとご案内すると、模型を見た瞬間に「ああ、これは…」と模型に抱きつき涙を流され始めたのです。後で話を聞いたところ、その車両は社長さんが若かりし頃に運転手を務めた車両と同じモデルだったとのこと。この経験を通じて、生徒たちは人を感動させるモノづくりの真髄を学びました。今もその模型は、本校正面玄関で大切に保管され、後輩たちを見守っています。

  •  私が高校教員として生徒に接することのできる時間は、彼ら、彼女らの人生の中のわずか3年間。でも、私の関わり方次第で未来が大きく変わることもあります。路面電車を製作した部員の一人は、その後進学して大学対抗ロボットコンテストで東大チームを下し、世界大会にまで出場しました。すべての生徒に平等に与えられる3年間。何かに挑戦すれば、必ず成長のチャンスが生まれます。生徒たちの3年間チャンスを投げかけ、モノづくりを通じて感動体験を味あわせてあげること。これこそが私自身の挑戦です。。